先輩の演奏に感動。それが僕のギターの原点

僕はいま、ボストンにあるバークリー音楽大学に留学中です。ボストンは、松坂や岡島が所属するレッドソックスの本拠地として有名ですが、ハーバード大学やバークリー音楽大学も世界的に知られていて、バークリーには世界各国(僕の知る限りでは45カ国!)から音楽を本格的に学ぼうと大勢の若者が集まってきています。その数ざっと3,900人。4年制の学校なので単純計算だと1学年約1,000人ということになりますが、実際には退学者も含めると毎年1,500〜2,000人の生徒が入学していようです。
僕は4年生の最終学年です。バークリーでは、一般教養も履修科目に含まれている学位と4年間音楽だけを勉強する卒業資格があり、僕は学位プログラムの4年生です。
僕とバークリー音楽大学の接点は小学生のときからです。日本の大学で歴史学を教えていた父がハーバード大学で仕事をすることになり、家族でボストンに移住して大学の家族寮で暮らしていたのですが、寮のとなりがバークリー音楽大学でした。子供心にもバークリーの名は深く心に刻まれました。また中学生になって通った地元のギター教室の先生もバークリー出身、高校から通い始めた都内の音楽教室のギター教師もバークリー出身で、どういうわけかバークリー音楽大学と縁がありました。
中学の文化祭で先輩が、ギターを演奏したその姿がかっこよくて…。「あんな風になりたい!」と思い、すぐにアコーステックギターを買いギター教室に通うようになりました。この文化祭での感動が、僕のギターの原点です。
インターハイスクールのおかげで じっくり留学の準備ができた
高校は進学校に行きましたが、平日は地元のギター教室、土・日曜日は都内のギター教師の下へと通いながらバンド3つかけ持ちでライブハウス演奏するなど、学校以外で多忙な毎日でした。
ギターを続けるうち「バークリーに留学したい」と思うようになり、受験一辺倒の高校が嫌で父親が「辞めてもいいぞ」と言ってくれたのを切っ掛けにインターハイスクールインターハイスクールへの編入を考えました。インターハイスクールを訪問して理事長の人柄や、柔軟な学習システムを両親も僕も大変に気に入り入学を決めました。
インターハイスクールでは前籍校で修得した単位を振り替えます。僕のケースでは、卒業に必要な単位が残り僅か3単位だったので時間と気持ちに余裕ができました。バークリー留学に必要な音楽理論と受験のギター演奏方法などを十分に学習できました。留学準備のための学習と活動はギター教室での練習時間も含めて全て卒業単位になったので効率よく充実した学習ができました。
「ワシントン州の歴史」という課題は、アメリカ音楽史という切り口で勉強して博学になったし、その他の学習も担任(学習コーチ)が「それでいい」とか「こうしたらどう」など、具体的に個別指導をしてくれました。
バークリー卒業後は ロスで本格的な音楽活動
インターハイスクール卒業後直ぐにマサチューセッツ州ボストンに渡米、先ず語学学校で英語を更に勉強してから念願のバークリー音楽大学に入学しました。
今やっている音楽は、日本のロック、アメリカンハードロックのミックスに、バークリーで学んだジャズなどのジャンルをうまくクロスオーバーしたものです。作詞作曲もやります。ギター以外はコンピューターで音をミックスしてデモCDを演奏者に配り、その後仲間と生演奏をします。みんな音楽が大好きですから集まると直ぐに「ジャム!」とすぐに演奏が始まり、仲間と楽しくやっています。
今年5月に卒業を迎えます。卒業後はLAに拠点を移し本格的な音楽活動に従事するつもりです。LAは音楽活動をするにはベストの環境です。紹介が物を言う業界ですから、バークリーのネットワークを最大限利用してオーディションをバンバン受けるつもりです。
<担任(学習コーチ)からひと言>
入学当初から、留学して将来ギターリストとして活躍するという夢を持っていたTSくんです。ギターとその他の学習を両立してインターハイスクールの高卒資格を取得しました。ジミーヘンドリックスをワシントン州史にからめたレポート、ブルースミュージックの歴史など、音楽を中心に米国史を学びました。実務科目の提出物は自身が作曲したCDを制作して、ユニークな学習成果を出せたと思います。プロの世界は厳しいけれどTSくんなら大丈夫です。
専門分野を目指す
T.S.さんは小さい頃から音楽が大好きで中学の時にギターに夢中になりました。
高校は進学校へ進みましたが受験勉強と好きな音楽の両立が難しくなり、大学教授の父親のサポートもあってインターハイスクールに編入しました。
この頃すでにアメリカのバークリー音楽大学へ進むことを目標にしていたようです。
前籍校の全単位を振り替えたので、編入先のインターハイスクールでは時間と精神的な余裕を持って留学準備のために音楽理論の勉強やギターの練習を思う存分できたようです。
大好きな音楽を中心に学習して、念願のバークリー音楽大学に進学しました。
担任(学習コーチ)よりのコメント
入学当初から将来留学して世界レベルのギターリストとして活躍するという夢を持っていたT.S.さんです。 ギターの練習と勉強を両立しながら卒業して志望校に進学しました。
アメリカ史をジミーヘンドリックスやブルースミュージックから観える音楽を中心に学習しました。 実務科目の成果物は、自身で作曲したアルバムでした。
T.S.さんの学習履歴
T.S.さんは高校2年までを日本の普通高校、高3時にインターハイスクールに編入しました。卒業に必要な履修単位が3単位と少なかったため、インターハイスクールでは留学準備のための学習時間を多く取りました。約6ヶ月で米国ワシントン州公認高卒資格を取得し、ボストンの英語学校で勉強してから
バークリー音楽大学に進学しました。
主な単位履修例は
A)ワシントン州出身の天才ギターリスト・ジミーヘンドリックスを通してワシントン州史を学習、米国北米史単位を履修
B)ブルースから見るアメリカ史、米国史単位を履修
C)バンド、音楽活動、実務科単位を履修。