小笠原さんは八歳からクラシックバレエをはじめ、中学卒業後アメリカにバレエ留学をしました。
アメリカでは文化、習慣、食事、英語、バレエと勉強の両立に苦労した日々を過ごしたようです。
必死に英語を勉強しながら1日6時間のバレエレッスンをした結果、努力が報われ客演を要請されたり賞を受賞したり、3年目にはバレエ団への所属が決まりプロダンサーとして歩み始めました。
しかし諸事情で、昨年はじめに日本に帰国、その後バレエ活動を卒業科目として学習できるインターハイスクールとの出会いが「プロバレエダンサー」としての飛躍する機会になったようです。
昨年11月ドイツのバレエ団に所属が決まり、現在ドイツでプロのバレリーナとして活躍しています。
インターハイスクールの在校生の小笠原さんがバレエコンクール「
Youth America Grand Prix 2009」(YAGP
*)の日本大会シニア部門で
優勝されています。
バレエ専門誌「
Dance Europe(December2008)」では小笠原さんの優勝が賞賛されています。(掲載フォト(左下))
小笠原さんのコメントを紹介します。
Youth America Grand Prix 2009
小笠原由紀
ユース・アメリカ・グランプリ(YAGP)は、アメリカをはじめ世界有数のダンススクールで奨学生として学ぶ機会を与える。アメリカで唯一のバレエコンクールです。
このコンクールは、毎年ニューヨークで開催され、国籍を問わず9〜19才のダンスを学ぶ生徒を対象としています。
YAGPは若いダンサー達が教育を受け、プロとして活躍するためのこの上ない機会を与えるために、世界に名高いボリショイバレエ出身のラリッサ&ゲナティ・サウ゛ェリエフの2人によって2000年に創設され、プロのダンサーになるための足がかりとなっています。
次のような チャンスが与えられる
■ダンスを学ぶ若い生徒達のための教育の機会
■American Ballet Theatre Studio Companyとの契約を得る機会
■アメリカおよび世界有数のダンススクールで奨学生として学ぶための機会
■世界トップダンスカンパニーのディレクターの前で踊り、アピールする機会
■著名なマスターティーチャーや審査員によるワークショップ
私は17歳の時にアメリカの学校からこのコンクールに出場し、賞をいただきました。このときはConnecticutのsemi-finalに出場し、NY finalに出場しました。このコンクールでは沢山のチャンスを与えてもらえるため、プロのダンサーを目指す人たちが、全米、またいろいろな国からやってきます。
私が今回感じたのは、日本予選はNY finalよりもレベルがとても高いということです。
日本人はとてもテクニックがしっかりしていて、海外ダンサーとはまたちがったよさを持っていると改めて実感しました。もしプロのダンサーを目指して海外留学をしたいと考えている人たちがいるのであれば、私はこのコンクールを推薦します。
ユースアメリカグランプリ(YAGP)について 2000年にニュ−ヨークで、ラリッサ&ゲナディ・サヴェリエフによって創設された、〈ユース・アメリカ・グランプリ〉=略称〈YAGP〉。
世界中でバレエを学ぶ才能ある子供たちに、世界の一流バレエ学校で奨学金を得て学ぶチャンスを与えることを第一の目的にしたコンクールで、ローザンヌ国際コンクールと並び、プロ・ダンサーへの登竜門となっている。
小笠原由紀さんの主な学習履歴
小笠原さんは、アメリカの高校からインターハイスクールに編入しました。
前籍校2年半の単位を振り替えて高校卒業に必要な残りの単位をインターハイスクールで履修しました。
バレエ団のオーディションに提出するビデオを卒業単位の成果物にして、現在ドイツでバレエ活動をしています。

主な自由選択履修科目は
A)日本女性をテーマに卑弥呼や紫式部に関するレポート、日本史単位を履修。
B)専門筋肉トレーニングを学習してダンサーとしての体作り、体育健康科学単位を履修。
C)日本料理レストランでアルバイト、実務科単位を履修。
D)オーディションやコンクールに向けてのトレーニング、体育実技単位を履修。